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2004年10月4日

営業成績の良くない現地採用の社員がいます。会社としては穏便に解雇したいのですが手続きはどうすればいいですか? 解雇の際、解雇手当の支払い義務はありますか?

解雇手続

まず、解雇の方法は、期間を定めた解雇通知をもって解雇する場合と、即時解雇の場合があります。一般的なのは前者で、契約において規定の期間を定め、書面による解雇通知により解雇します。この場合、規定の解雇予告期間を示して解雇を通知しさえすれば、その期間の満了時に雇用契約が終了します。会社側には解雇の理由を通知する義務はありません。そして、解雇手当の金銭支払い義務については、契約内容によって異なります。つまり、契約に定めていなければ、法律上、金銭支払いの義務はありません。

 

このような解雇通知による解雇の場合、必要な解雇予告の期間は、個別の契約内容にかかっています。標準的な場合1カ月程、重要な役職にある従業員で3~6カ月必要とされている場合もあります。契約に期間の定めがない場合には、二つのケースがあります。まず雇用法の適用がある従業員について、勤続年数ごとで最短1日(26週以下勤務)から最長4週間(5年以上勤務)の解雇予告期間が最低必要です。この規定についてシンガポール雇用法は、全ての従業員について適用しているのではなく、会社の重役や経営者の立場にある者、また、会社の企業秘密にかかわる守秘義務を負う従業員等、雇用法規定の従業員は除かれています。もう一つは雇用法の適用のない従業員のケースでは、その役職や業務内容、勤続年数等個別の事情に照らして「相当な期間」を定めて通知を行わなければなりません。

 

なお、一定の契約期間の定めのある雇用契約では、重大な義務違反がある場合を除いて、期間満了までの給与等全額を支払わなければ解雇はできません。

 

もう一つの方法として、会社は即時解雇を行うことができます。一つは、解雇予告期間に代えて、期間満了までの給与に相当する金銭を支払うことによって、即時に従業員を解雇することができます。この場合、理由を告げる必要はありません。

 

また、重大な義務違反や違法行為がある場合には、給与相当分の支払いなくして即時解雇できます。この際も理由を告げる義務はありませんが、後に解雇が重大な義務違反の場合であったかが争われた場合は、解雇に相当な理由があったことについては会社が証明責任を負いますので、実務上は明確に解雇理由を告げるべきです。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.014(2004年10月04日発行)」に掲載されたものです。

本記事はは一般情報を提供するための資料にすぎず具体的な法的助言を与えるものではありません。個別事例での結論については弁護士の助言を得ることを前提としており、本情報のみに依拠しても一切の責任を負いません。

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