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会計・税務相談

2007年8月20日

Q.シンガポールでは決算日から6ヶ月以内(日本では2ヶ月以内)に決算書を提出しなければならないと聞きましたが、決算に関連する期限等に関して気をつけなければならないことについて教えて下さい。

シンガポールにおける決算書の提出期限

シンガポールにおいて、決算日から6ヶ月以内というのは、会社法上、当該会計年度の年次株主総会を開催し、株主総会に決算書を提出する期限です。一方、日本において決算日から2ヶ月以内というのは、法人税法上の確定申告期限であり、年次株主総会で承認された決算書に基づいて確定申告する必要があるために、申告期限の延長を申請する特別な理由がない会社は、決算日から2ヶ月以内に年次株主総会を開催することになります。このように、決算に関連する期限等については、主として会社法上のものと税法上のものがありますので、これらを混同しないようにご注意ください。

 

シンガポールの会社法では、シンガポールで設立された会社について、設立日から18ヶ月以内に最初の年次株主総会を開催し、その後は1暦年に1回、かつ前回の年次株主総会開催日から15ヶ月以内に年次株主総会を開催することと規定されています。会社の取締役は、年次株主総会の開催日から遡って6ヶ月以内(シンガポールで上場する公開会社については4ヶ月以内)の日を決算日とする会計年度の決算書を年次株主総会に提出しなければなりません。これらの規定により、会社は、決算日から6ヶ月以内(シンガポールで上場する公開会社については4ヶ月以内)に年次株主総会を開催しなければならないことになります。

 

シンガポールの会社の年次株主総会で提出される決算書は、原則として独立監査人による監査を受けたものでなければなりません。但し、休眠会社及び当該会計年度の収益が5百万Sドル以下の免除私会社(Exempt Private Company)については、監査が免除されています。免除私会社とは、一般に、20名以下の個人株主のみにより出資される私会社を指します。日本の会社の子会社としてシンガポールで設立された会社は、株主が法人であることにより、収益の多寡を問わず独立監査人による監査が必須となります。監査が免除されて いない会社は、設立日から3ヶ月以内に監査人を任命しなければなりません。

 

シンガポールの会社は、年次株主総会開催日から1ヶ月以内に、監査済決算書を含む年次報告書を会計法人監督庁(ACRA)に提出しなければなりません。又、日本の会社のシンガポール支店の場合には、本社の年次株主総会開催日から2ヶ月以内に、支店の監査済決算書及び本社の英文決算書をACRAに提出しなければなりません。年次株主総会を所定の期日までに開催できなかったり、年次報告書や決算書を期限までに提出できなかった場合には、罰金が課せられます。

 

次に、税法上の申告期限についてはどのようになっているでしょうか。

 

会社は、まず決算日から3ヶ月以内に見積課税所得(ECI)を申告しなければなりません。ECIの申告に基づいて法人税の予定納税が行われますが、分割納税を希望する場合には、決算日の翌月から申告が1ヶ月遅れるごとに分割納税の回数が2回ずつ減らされるため、期限ぎりぎりに申告するのではなく、早目に申告を済ませた方が有利になります。

 

Form Cという申告書による本申告の期限は、2007賦課年度(2006年終了会計年度)まで決算日の翌年の7月31日で、ECIを3ヶ月の申告期限までに申告すれば、本申告について同年12月31日までの申告期限の延長が自動的に認められていました。今後は、申告期限の延長は認められず、2008賦課年度の申告期限は11月30日、2009賦課年度以降については10月31日とされています。これは、会計帳簿類の法定保管期間が7年から5年に短縮され、税務当局がこれまでよりも短期間内に賦課決定する必要に迫られたことにより改正されました。Form Cによる税務申告の際、会社法により監査が義務づけられている会社については監査済決算書の添付が要求されます。

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.104(2007年08月20日発行)」に掲載されたものです。

本記事は一般的情報の提供のみを目的として作成されており、個別ケースについて、正式な会計士の助言なく、本情報のみに依存された場合は責任を負いかねます。

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