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嶋津良智の「リーダーにつける薬」

2011年8月1日

上司の果たす大きな役割

サラリーマン時代にお世話になった上司が何人かいましたが、そのうち2人の方とは今でも親しくお付き合いをさせていただいています。偶然にもその2人の上司と私を含めた当時の部下たちで、食事をする機会がありました。

 

 

1人目の上司と食事をした時は当時の部下が10人集まり、そのうち5人が社長、2人が上場会社の管理職、2人が未上場の会社ですが80億ぐらい売上げているベンチャー企業の管理職、そして1人はまだ小規模ながらベンチャー企業の取締役という立場で仕事をしています。もう1人の元上司と食事をしたときは、当時の部下が私を含めて5人集まったのですが、5人全員が社長。

 

 

このようなことは、別に私の周りだけに起こっていることではなく、皆さんの周りにも起こっている現象でしょう。

 

 

私の著書「だから、部下がついてこない!」の中にも触れていますが、要するに、たった1人の優秀な上司がいることにより、何人の優秀な人材が社会に排出されて世の中に貢献していくことになるのでしょうか。逆に、上司がふがいないがゆえに、何人の部下の人生を台無しにしているのでしょうか。

 

 

幸いにも私は素晴らしい上司に恵まれて今があるのですが、私もダメ上司の下で働くことがあったので、そのときのことを考えるだけでゾッとしてしまいます。

 

 

上司が優秀でその上司が優秀な部下を数名育て上げ、やがてその部下たちが上司になってまた数名の優秀な部下を育て上げるということの連続を考えると、優秀な上司がたった1人いるだけでも、ネズミ算式に世の中へ優秀な人材が排出されていくことがお分かりいただけると思います。そう考えますと、私は部下を育成するということは、この世の中で一番の社会貢献になるのではないかと考えています。

 

 

上司の方々には、豊かな社会と明るい未来創りをしていくためにも、社会の中でとても重要な役割と責任を担っているのだという自覚を持っていただきたいものです。その勉強のためにも、私の独自メソッド「最強の部下を育成し、最強の組織を作る 上司学」について著している『だから部下がついてこない!』、『あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール』などをぜひお読みください(笑)

 

 

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文=嶋津良智(しまづよしのり)


株式会社リーダーズアカデミー
代表、シンガポール在住。
2度の株式上場体験を活かし、日本・シンガポールを始め、アジアを中心に経営コンサルとして活動。世界9ヵ国12都市でチャリティーセミナー実施。
最強の部下を育成し、最強の組織を作る、業績向上のための独自プログラム『上司学』が好評を博す。著書7冊執筆、韓国・台湾でも翻訳されている。

 

この記事は、シンガポールの日本語フリーペーパー「AsiaX Vol.194(2011年08月01日発行)」に掲載されたものです。

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