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2019年5月2日

メーデー首相メッセージ、大会ではヘン副首相が基調演説

 
 メーデーの5月1日、リー・シェンロン首相は新聞に掲載された国民向けメッセージで、労働者が新技術に適応し、また新たな職を得られるよう技術習得を支援してきた措置が功を奏しつつあり、昨年解雇された者は1,000人当たり5.1人と前年の同7人を下回ったと発表。この先も労働者の技能引き上げ、そのための訓練提供を継続する必要があると述べた。
 
 1日には労組の統括組織、全国労働組合会議(NTUC)主催のメーデー大会が開かれ、同日付きで副首相に昇格したヘン・スイーキアット財務相が基調演説を行った。副首相がメーデー大会で基調演説したのはリー氏が副首相だった2003年以来。
 
 リー氏は、NTUCが50年前に開催した「労働運動近代化セミナー」に言及。当時の労働運動は、組合員の減少、幹部の意欲喪失など衰退していたが、セミナーを機に対立から協調に方針を180度転換。新たな機構作り、また雇用法の制定で政府と協力したと強調した。セミナーではリー氏の父親、リー・クアンユー当時首相が演説し協調を訴えた。
 
 メーデー大会でヘン氏は「人民行動党(PAP)の次世代の指導者として初めて皆さんを前にしてお話しする」と前置き。「リー・クアンユー氏が約束し、その後の首相も約束したPAPとNTUCとの共生・共益関係をこの先も継続する」と表明した。
 
 ヘン氏は、社員の技術習得を調整する社内委員会を設けた、組合組織のある会社に対する補助を増額する方針を表明した。

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