シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP1月の工業生産は3%減、減少は1年ぶり

経済

2019年2月27日

1月の工業生産は3%減、減少は1年ぶり

 
 シンガポール経済開発庁(EDB)は26日、1月の工業(製造業)生産高は前年同月比3.1%の減少だったと発表した。減少は2017年12月以来。エコノミストは、製造業は年内、不振を続ける可能性が高いとみており、一部のエコノミストは経済成長率予想を下方修正した。
 
 生産高減少の理由としてエコノミストが挙げたのは、比較対象である前年同月の生産高が多かったことの統計上の反動、電子機器景気循環の下降、中国における需要の低迷、米中貿易摩擦を原因とする先行き不透明感など。
 
 域内のほかの国でも1月は工業生産が低調で、大華銀行(UOB)のエコノミストは、域内諸国は輸出依存型の経済体で、製造業者の生産意欲が損なわれた、との分析を示した。
 
 シンガポールの工業生産の足を引っ張ったのは、これまで成長をけん引してきた電子と精密工学部門で、電子機器生産は14%、精密工学の生産は16%、それぞれ減少した。
 
 生産が増加した部門では、運輸工学は20%増と好調だった。リグ(油井掘削装置)、造船など海洋・オフショア工学の生産が27%、航空機保守など航空宇宙が17%増加した。
 
 薬品生産の増加でバイオ医学部門の生産は10%増加した。その他製造部門は、電池、金属構造材、また祝祭を理由とした飲食品の生産が増え、3%の増加だった。

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