シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPHelloRideがシンガポールでシェア自転車2万台体制に拡大

社会

2025年7月2日

HelloRideがシンガポールでシェア自転車2万台体制に拡大

 中国系シェア自転車企業のHelloRide(ハローライド)は、2025年7月1日よりシンガポール国内の運用台数を現行の1万5,000台から2万台へと拡大する。シンガポール陸上交通庁(LTA)が同社の1年間のライセンス更新と上限引き上げを承認した。
 
 LTAは、駐輪マナーの管理状況や利用者への教育活動、駐輪インフラの整備状況、需要の高まりなどを総合的に判断して今回の拡大を認可。今後も「需給バランスと市民生活への影響を注視していく」としている。
 
 HelloRideのゼネラルマネージャー、ヘイデン・チュウ氏は「歩く・自転車に乗る・公共交通を利用する」という政府の持続可能な交通ビジョンに応じたものであり、利用者増に対応するための戦略的な拡大であると語った。
 
 新たに導入される自転車「OA70」モデルには、スマホホルダーや調整可能な快適シートなど、ユーザーから要望の多かった機能が搭載される。これらは中国国内でテスト済みで、今後は主要な町の中心部や交通拠点を中心に段階的に配備される予定である。
 
 HelloRideは2022年に1,000台の「サンドボックスライセンス」からスタートし、2023年7月に1万台、2024年10月に1万5,000台と段階的に拡大。今回の拡大により、シンガポール国内で2番目に大きなシェアを持つ事業者となっている。
 
 国内市場では現在、Anywheel(3万5,000台)が最大手。2024年4月にSG Bikeが撤退したことで、事業者間の競争はHelloRideとAnywheelに集約されている。
 
 AnywheelのCEO、ティー・アウン氏は「2月から試験導入している新型車両を8月に本格展開し、その後は利用状況に応じて新たな拡大ライセンスを申請する計画」と述べており、両社による技術・サービス競争が今後さらに活発化する見通しである。
 
 HelloRideは現在、イーストコーストパーク、マリーナベイサンズ、ナショナルスタジアム、カラン川沿いの公園、リトルインディア、ブギス、ブーンケンなどに配備されており、通勤・レジャーの両面でユーザーの需要を取り込んでいる。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPHelloRideがシンガポールでシェア自転車2万台体制に拡大