2025年6月13日
エアアジア、エアバスA220導入へ
マレーシアの格安航空会社エアアジアが、パリ航空ショー(来週開催)において、エアバス製の小型旅客機「A220」を100機以上発注する方向で最終調整に入っていると、業界関係者が明らかにした。今回の契約は、エアアジアにとってA220型機の初導入となる見通しである。
エアアジアは、これまで全機エアバス製で統一された機材構成を維持しており、地域路線向けにより小型の航空機を導入する意向をかねてから示していた。A220は100〜150席クラスの機体で、近距離~中距離路線に適している。
同社はすでに数百機のエアバス機を発注済みで、エアバスにとっても大口顧客の一つであるが、パンデミック前を最後に新規発注は行われておらず、近年は納入機数も限られていた。財務状況の悪化を受けて、発注機の再調整も進めている。
2022年にはマレーシア証券取引所により「財務的苦境にある企業」として分類され、再建が急がれている。エアアジアは2025年半ばまでにこのステータスからの脱却を目指していると表明している。
親会社であるCapital Aは、短距離運航を担うエアアジアと長距離便を担当するエアアジアXを統合し、ブランドを一本化する再編計画も進行中である。今回の発注は、再建と再成長の両面で重要な一手となりそうだ。