シンガポール人男性、ジョホールでの“あおり運転”事件により逮捕

　マレーシア警察は6月8日、前日にジョホール州で発生した“あおり運転”事件に関連し、シンガポール人の40歳男性を逮捕したと発表した。
 
　同男性は、ジョホール・バル北警察署の刑事捜査課によって、6月8日午後6時20分に逮捕された。警察は現場でいくつかの証拠物品も押収しているとされる。
 
　事件は6月7日、ジョホール州のタマン・トゥン・アミナ地区で発生した。被害を訴えた31歳のマレーシア人男性によれば、シンガポール登録のトヨタ・アルティスに乗った男が、クラクションを鳴らし、自身のBMW車が進路を塞いだことに腹を立てたという。
 
　ジョホール・バル北警察署長バルヴィール・シン・マヒンダー・シン警視によれば、両者の間で口論が発生し、シンガポール人の男がBMWに蹴りを入れたとされている。その結果、車に損傷が生じたが、人的被害はなかった。
 
　この事件の様子を収めた映像は、ソーシャルメディア上で拡散され、大きな注目を集めた。警察によると、容疑者に前科はなく、薬物検査も陰性だった。
 
　同容疑者は6月9日朝、ジョホール・バル地裁に連行され、刑法第426条（器物損壊）および第509条（侮辱発言）に基づく勾留申請が行われた。裁判所は、捜査のため6月12日までの拘留を認めた。
 
　なお、マレーシアの中国語紙「チャイナプレス」の報道によれば、被告は紫色の拘留服に黒い靴を着用し、メディアを避けるように右手で顔を隠して法廷に現れたという。
 
　警察は現在も事件の詳細を捜査中であり、SNS上での拡散を受けて、今後さらなる証拠収集が行われる見通しである。