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社会

2025年6月9日

シンガポール発「脱アプリ恋活」 日本で“地獄の独身旅行”開催へ

 韓国の人気リアリティ番組『脱出おひとり島(Single’s Inferno)』に着想を得たユニークな恋活ツアーが、今夏シンガポールから日本で実施される。参加者は初対面の男女10人(各5名ずつ)で、4日3泊の旅程を共にしながら愛を育むという内容だ。カメラは一切入らず、純粋な出会いを目的としている。
 
 ツアーでは、宿泊ヴィラのほか、ヨット体験、大阪観光、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンや奈良での茶道など選べるアクティビティが含まれ、参加費は1人1,111Sドル。運営するのは、デザインを学ぶレオ・チン・リン氏(24)とビジネスオーナーのリック・アン氏(50)によるブランド「Until 1111」である。
 
 両者は数秘術をテーマにした出会いイベントを2024年8月以降に10回以上主催しており、タロット占いやパワーストーン作りなどを通じて参加者の相性を探ってきた。数秘術は誕生日や名前から導かれる数字によって、性格や運命を占うとされる。
 
 旅行参加者の選定にあたり、写真の事前公開は行われなかった。「外見による先入観を排除し、リアルな出会いの驚きを大切にしたい」とレオ氏は語る。毎月開催される彼らのイベントでは、スピードデートやカードゲームなどで20~40名が交流し、新たな交友関係を築いている。
 
 このような“脱アプリ型”の出会いはシンガポールで広がりを見せている。映像系クリエイター2人が主催する「Plus One」では、事前プロフィール選考と少人数制のイベントで“マッチング疲れ”に応える仕組みを導入。プレゼン形式で友人を売り込む「Fishbowl」も人気で、日常的な出会いの延長線上でのマッチングが評価されている。
 
 「恋人ができなくても、良い思い出ができれば十分」と語る参加者も多く、実際に恋人ができた事例も存在する。SNSやアプリに疲れた若者たちにとって、これらの場は“顔の見える出会い”の貴重な選択肢となっている。

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