シンガポール人実業家、バンコク空港で逮捕　500万バーツ超の脱税容疑

　シンガポール人実業家のデイビッド・リウ氏（71）が、5.24百万バーツ（約20万5,000Sドル）超の脱税容疑で、バンコクのスワンナプーム空港にて6月2日、帰国直前に逮捕された。タイ警察の経済犯罪取締局（ECD）が6月4日に明らかにした。
 
　リウ氏は、メディア分析会社「Isentia Monitoring Services（Thailand）」の元取締役で、2015年7月から同年10月まで、同社のタイ法人の代表取締役を務めていた。豪シドニー本社の年次報告書によれば、彼は2015年6月1日にアジア地域の最高経営責任者（CEO）に就任していたという。
 
　今回の逮捕は、Isentia社が売上があるにもかかわらず付加価値税（VAT）の納税申告をゼロで行っていたことを受けて、タイ歳入局が違法行為として告発し、警察が捜査を進めた結果によるものである。召喚状が送付されたものの、会社側からの応答がなかったことから、裁判所が逮捕状を発行した。
 
　リウ氏は、同社の元代表であることを認めたが、不正行為については否定しているとされる。現在はデータインテリジェンス関連企業のCEOを務めていると、自身のLinkedInプロフィールに記載されている。
 
　タイ警察は、リウ氏を追跡し、帰国便に搭乗する直前のスワンナプーム空港で身柄を確保。起訴され有罪となれば、最大で20万バーツの罰金、または7年以下の懲役、あるいはその両方が科される可能性がある。