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社会

2025年6月3日

ブルネイ国王、マレーシアで入院後回復 関係者が安堵

 ブルネイのハサナル・ボルキア国王(78歳)は、クアラルンプール市内の心臓専門病院で「疲労」による診察を受けた後、退院しマレーシア国内のホテルで静養に努めている。国王は先週、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議参加中の疲労を理由に入院したが、関係当局によれば現時点で健康状態は「良好」である 。
 
 退院後は、首都クアラルンプール中心部にあるグランドハイアットホテルにて数日間の静養期間に入った。王妃や王族を伴っており、正式な帰国日は現時点では未定とされている 。
 
 ハサナル国王はブルネイの首相であり、同時に財務・軍司令官・防衛・外務大臣など複数の行政・政治的要職を兼任している。したがって、国王の健康問題はブルネイ国内の統治にも影響を及ぼしかねない。ブルネイ首相府は報道声明にて、国王の病状報告と共に「全ての公務関係者への感謝」を表明している 。
 
 また、ASEAN参加を目的としていた首脳会合出席中に発症した点も注目に値する。会議にはマレーシアの首相アンワル・イブラヒム氏らも出席しており、地域協調の象徴とされる国王の体調不良は一時的に会合の進行にも影を落としたかもしれない。しかし、関係者の安心が示されたことで、今後のプログラムに大きな影響が出る可能性は低い。
 
 今回の報道は、ブルネイとマレーシア間の外交的緊密関係を再確認させるものである。国王の快復と安全な帰国が両国における協調関係維持に寄与すると期待される。

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