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国際

2025年6月2日

チェックポイントで割込み撲滅へ 不正車両にはUターン・出入禁止の処分

 シンガポールの入国管理・関所当局(ICA)は、ウッドランズおよびトゥアスの陸路国境チェックポイントにおいて、割り込み行為が後を絶たない問題に対し、厳正な対応策を講じると発表した。違反車両にはその場でのUターン命令に加え、最悪の場合「ブラックリスト」登録および長期間の出入禁止処分を課す方針である
 
 特に、6月初旬から始まる夏休み期間中は通過車両が激増し、割込み行為が顕著となるため、手続き混乱の抑制を目的とした取り締まりが強化される。同機関は、違反を確認した場合、直ちに交通整理係へ連絡し、違反車両を列の最後尾に戻すよう命じると明らかにしている 。
 
 また、問題視される行為は単なる迷惑行為にとどまらず、公正な列形成の妨げであり、他の利用者にも心理的・物理的負担を与えているとの見解だ。ICAのマルディアナ・マズダー検査官は、次のように述べている。「CCTV映像で明らかな割込みが確認された場合は、我々の“Secondary Office”へ連行し、正式な違反記録と処分を進める」と説明した
 
 この方針は、公共の秩序維持と利用者の公平性確保を最重視する姿勢の表れである。過去には「車線変更による不正な先行」が交通渋滞を一層悪化させる一因となっており、これを繰り返す車両は将来的に厳しい処分の対象となる可能性があるとしている 。
 
 対象となるのはシンガポール国内のドライバーに限らず、隣国マレーシアからのドライバーも含まれる。特にウッドランズおよびトゥアス両チェックポイントでは、越境通勤者の列割込みが常態化しており、行政側は国籍を問わない取り締まりの公平性を強調している 。
 
 違反抑止のため、ICAはCCTV監視を活用し、またオンラインや現地案内標識にも注意喚起文を追加する予定だ。通過者らには、列に割り込まず順番を守るよう強く求めるとして、当局は公正かつ円滑な交通流の確保に注力していく構えである。

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