2025年1月21日
チンゲイ・パレード、ユネスコ無形文化遺産登録に向けた一大イベントへ
2025年のシンガポール「チンゲイ・パレード」は、2月7日と8日にF1ピットビルディングで開催される。今年は、シンガポールとマレーシアがユネスコ無形文化遺産登録を共同で目指しており、例年以上に注目が集まる。
今回のテーマは「喜び」。パレードには4,000人以上のパフォーマーと過去最多の23台のフロートが登場し、色鮮やかな4層構造のステージや地元住民とアーティストが共同制作したアート展示も楽しめる。舞台は高さ26m、幅90mに及び、観客全員がパフォーマンスを楽しめる設計となっている。
フロートやステージ装飾には、ナシレマやトーサイなど、シンガポールを象徴する食文化が取り入れられており、2020年にユネスコに登録された「ホーカー文化」を彷彿とさせる内容である。
今回のパレードでは、約2万人の観客が多彩なパフォーマンスを鑑賞し、最終演目では2,000人を超えるパフォーマーと独立60周年を記念する「SG60」フロートがフィナーレを飾る予定だ。チケットはすでに完売しており、2月16日と23日にオンラインやテレビ放送で視聴可能である。
また、パレード後は2月9日から3月2日にかけて、市内8地域でアート展示やパフォーマンスが披露され、コミュニティを巻き込んだ祭典として広がりを見せる。
シンガポールとマレーシアは、3月にユネスコへの共同申請を予定しており、早ければ2026年末に結果が発表される見通しだ。成功すれば、チンゲイ・パレードは中国のドラゴンボートフェスティバルや日本の歌舞伎と並ぶ世界的文化遺産として認められることになる。
チンゲイ2025の委員長であるキーア・シアンウェイ氏は、「多文化共生を祝うチンゲイは、シンガポールの独自性を象徴する祭典である」と述べ、テーマ「喜び」が多様性と共同体の結束を示すものだと強調した。