2025年1月20日
モンスーンの雨で洗濯ビジネスが活況―飲食業には打撃も
シンガポールのモンスーンシーズンにより、コインランドリーが活況を呈している。Geylang Roadにある「Kaki Laundry」では、1月10日から13日にかけて売上が前週の約2倍に急増した。同店では乾燥機2台とコインチェンジャーが故障するほどの利用があり、迅速に修理を行い営業を続けた。
1月10日から13日にかけてのモンスーンは、1月の降雨量記録を更新し、各地で冠水や倒木を引き起こした。さらに、1月17日から19日にかけて第2波が予想され、気温は22度前後まで下がるとされていた。こうした中、ランドリー業界は需要増に対応するため、機械点検や清掃の頻度を上げている。
「Dobi Express」のヨン・ポー・キング氏は、同社の13店舗で売上が15~20%増加したと語る。また、「早朝や深夜の利用を勧める」とし、混雑回避を呼びかけた。「Mister Wash Laundromat」でも23店舗で需要が20%増加している。
一方、飲食業は打撃を受けた。「Wheeler’s Estate」と「Wheeler’s Tropikana」はテラス席が中心で、予約キャンセル率が30%に達し、来客数も50%減少したという。Chinatownでも1月11日の週末に売上が50~60%落ち込んだ店舗が多かった。特に雨の影響で商品を出し入れする手間が増えたと語る店主もいる。
しかし、1月18日の雨が弱まるとPagoda StreetやTemple Streetは人で賑わい、商店主は今後の回復に期待を寄せている。モンスーンがもたらす経済的な影響は業種によって異なり、雨を見越した対応が各所で試されている。