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経済

2025年1月20日

2024年シンガポールの新車販売、BYDが初の首位に―中国EVブランドとして初

 中国の電気自動車(EV)メーカー、BYDが2024年のシンガポール新車販売で首位を獲得した。陸運庁が2024年1月17日に発表した統計によると、BYDの登録台数は6,191台で全体の14.4%を占め、日本のトヨタ(5,736台)、ドイツのBMW(5,042台)を抑えた。中国EVブランドが首位に立つのは初めてである。
 
 この結果は、BYDの高級ブランド「Denza」の投入や競争力ある価格設定が奏功したとみられる。前年の2023年には1,416台だったため、登録台数は337%増加した。また、2023年には4位だった順位を一気に引き上げた。
 
 EV市場全体では、登録台数が前年比2.6倍の14,448台に増加し、新車販売の33.6%を占めた。その70.7%をBYD、テスラ、BMWの3ブランドが占め、BYDは圧倒的なシェアを誇った。
 
 BYDシンガポール・フィリピンのマネージングディレクターであるジェームズ・ン氏は、シンガポール政府のEV推進政策とブランドの世界的評価が成功の要因だと述べた。また、新規参入してきた中国EVブランドに対して「歓迎の意」を示す一方、自社の技術力と顧客満足度、価格競争力が優位性を保つ鍵になると自信を示した。
 
 2024年の新車登録台数は43,022台で、前年の30,225台から42.3%増加。並行輸入車の市場シェアは12.1%に低下し、BYDを含む正規ディーラーが市場の主導権を握った。一方、富裕層向け高級車の登録台数は軒並み減少し、税率の引き上げが影響しているとみられる。
 
 BYDの成功は、中国EVブランドの競争力とシンガポール市場での変化を象徴しており、今後もEVシフトが進むことが期待されている。

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