シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、国際数学・科学試験で2023年も首位を獲得

社会

2024年12月5日

シンガポール、国際数学・科学試験で2023年も首位を獲得

 シンガポールの学生は、2023年の国際数学・科学教育動向調査(Timss)において、数学と科学で小学校4年生および中学校2年生の両部門で首位を獲得した。この調査は4年ごとに実施され、今回で3回連続の1位となった。
 

調査結果の詳細


 2023年のTimssでは、64の教育システムが参加し、小学4年生(P4)と中学2年生(S2)のシンガポールの学生が数学と科学の両分野で最高点を記録した。小学生の数学平均スコアは615点で台湾(607点)や韓国(594点)を上回り、科学では607点で韓国(583点)や台湾(573点)を凌駕した。中学生では数学で605点、科学で606点を記録し、いずれも他国を引き離した。
 

興味関心と課題


 数学と科学に対する学生の自信は引き続き高い水準を維持しており、中学生の30%が「これらの科目で通常よい成績を取る」と回答している。しかし、数学に対する興味が若干低下しており、小学生の42%、中学生の35%が「数学を学ぶのが楽しい」と回答したが、2019年調査よりも減少している。一方で、科学に対する関心は増加しており、中学生の47%が科学を学ぶことを楽しんでいると答えた。
 

教育の取り組み


 シンガポール教育省(MOE)は、数学カリキュラムの改善に向け、現実の問題解決や実践的な活動を重視した学習方法を導入している。例えば、生徒が学校内でバドミントンコートの寸法を測定する課題を通じて、日常生活での数学の応用を体験する活動が行われている。科学では、気候変動や生物多様性といった環境トピックへの理解が特に強く、学生のデジタル活用能力も高い水準にある。
 
 教育総局長のリウ・ウェイリ氏は、「シンガポールの学生が国際的な基準で優れた問題解決能力と分析的思考を示していることは、強固な教育基盤を示すものだ」と述べ、引き続き教育カリキュラムの改善を進める方針を示した。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPシンガポール、国際数学・科学試験で2023年も首位を獲得