2024年11月28日
シンガポール男性、賃貸詐欺で約150万円を騙し取り20ヵ月の禁錮刑
シンガポールの26歳男性、リー・ウェイ・ジエ被告が、自身の物件を貸し出すと偽り、21人から約1万4,900Sドル(約150万円)を騙し取った罪で禁錮20ヵ月の判決を受けた。
犯行の経緯と手口
裁判所の資料によると、リー被告は2023年3月、Facebookの投稿で賃貸詐欺の手口を知り、自らも同様の詐欺を決行。Facebookグループ「ilive.sg」で賃貸希望者を探し、私信で連絡を取った後、ポンゴル地区の部屋を月額600~800Sドルで貸し出すと提案した。興味を持った被害者に物件見学を設定し、予約金を受け取った後に連絡を絶つという手口を繰り返した。
被害者の具体例
2023年4月:550Sドルの予約金を支払った被害者に対し、部屋を貸せないと伝えながら返金を拒否。
同月:別の被害者に追加の送金を要求し拒否されると、400Sドルの予約金を返金しなかった。
2023年12月:1年間有効な賃貸契約を提示し、鍵を渡した被害者が実際に物件を訪れると、リー被告の父親に追い出される事態に。
その他の不正行為
リー被告は2021年、Telegramユーザーに自身の銀行口座とSingpass(シンガポールの個人認証システム)の詳細を提供。結果的に詐欺に利用され、1万8,000Sドル以上が流入したが、凍結時にはわずか29セントしか残っていなかった。
裁判所の判断
裁判官は、被告に前科がないことを考慮しつつも、短期間で21人もの被害者を出した犯行の頻度と深刻性を指摘。「再犯防止のためにも厳しい処罰が必要」として禁錮20ヵ月を言い渡した。
詐欺行為は、公正な取引を損ない、社会の信頼を揺るがす重大な犯罪として厳格に処罰される。