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社会

2024年2月5日

タナメラ・フェリー・ターミナル、近代化目指して改修工事

 タナメラ・フェリー・ターミナルは、乗客定員を増やすため、2,000万Sドル(約22億1,000万円)をかけて改修工事を実施する。
 
 同ターミナルは、1995年に建設され、2007年に大規模な改修工事が行われている。今回の改修工事は1月から12月にかけて段階的に実施される予定で、フェリーのサービスやスケジュールに変更はないと運営会社であるシンガポール・クルーズ・センター(SCC)は2月2日の声明で述べた。
 
 SCCのジャクリーン・タン最高経営責任者(CEO)は、今回の改修でターミナルの収容能力が現在の270万人から20%拡大し、300万人以上になる。2025年1月に完成予定の新機能には、20台の自動チェックイン機、4台の無人手荷物預け入れ機が導入され、チャンギ空港と同様の自動出入国審査ゲートの増設などが含まれると述べた。
 
 現在、乗客はチケットを購入するか、オンラインチケットを搭乗券と交換し、作業員がいるフェリー会社のカウンターでチェックインしなければならず、その後、入国審査を受ける前に、有人の手荷物預けカウンターで手荷物を預ける必要がある。
 
 ターミナルには3つの有人手荷物預けカウンターがあり、自動化された入国審査レーンと有人入国審査カウンターが混在している。
 
 今回の改修により、乗客はセルフサービスのカウンターでチェックインし、自動チェックイン機で手荷物を預け、自動化されたレーンで入国審査を受けることができるようになるが、スタッフと直接やり取りをしたい乗客のために、有人のオプションも引き続き用意される。
 
 さらに、出発ホールの再設計により、広さと収容人数が約70%増加し、約200人の乗客を収容できるようになる。
 
 出発エリアには、ビジネスクラスの乗客のためのラウンジが現在の1つから2つに増えるほか、ターミナルの入り口付近と出発エリアに飲食店が増設される。
 
 旅客エリアの改装は3月から段階的に行われ、フェリーの乗客への迷惑を最小限に抑えるため、毎日午後9時半~午前6時の間のみ工事を行う。
 
 フェリーターミナルは、チャンギ空港のフライトへの乗り継ぎ地点として、毎月数百人の乗客が利用している。
 
 SCCによると、詳細は未定だが、ターミナルのフェリーバースでの乗船手続きを自動化する計画もあるという。2023年には約130万人の乗客がインドネシアのバタム島とビンタン島、マレーシアのデサル島を往復する際にタナメラ・フェリー・ターミナルを利用した。
 
 同ターミナルは、パンデミック以前は毎年200万人以上の乗客を扱っていた。

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