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社会

2023年9月21日

シンガポール人、40%が職場でAIを使用

 シンガポールの労働者の5人に2人が、仕事でジェネレーティブ人工知能(AI)を使っているが、そのほとんどはAIで生成されたものを自分のものだと偽っており、中には会社から禁止されているプラットフォームの使用を認める者さえいるという。
 
 これは、1,000人強のシンガポールのフルタイムのオフィスワーカーを対象としたオンライン調査結果によるもので、9月20日(水)の朝に発表された。この調査は、世界的なハイテク企業であるセールスフォースの委託を受け、YouGovが実施したもので、7月下旬~8月上旬にかけて、回答者を対象に、生成AIの利用状況、仕事やキャリアにおける有用性や重要性についての見解、また、倫理的かつ安全にAIを利用することについての理解度を調査した。
 
 調査の結果、AIを業務に活用しているシンガポール人労働者の40%のうち、90%以上がAIによって生産性が向上すると考えていることがわかった。調査回答者の半数以上が、ジェネレーティブAIを使いこなすことで、職場での価値が高まり、求められる人材になれると考えていて、49%はAIの習熟が昇進に役立つと考えている。
 
 しかし、職場でジェネレーティブAIを使用しているシンガポールの労働者グループのうち、4分の3にあたる約76%以上が、仕事のタスクを完了するためにジェネレーティブAIを使用し、それを自分の仕事として発表したことがあると回答しており、半数以上の約53%はこれを複数回行ったことがあると認めている。
 
 また、シンガポールの職場における回答者のジェネレーティブAIユーザー(48%)の半数近くが、雇用主が禁止しているジェネレーティブAIプラットフォームの使用を認めている。
 
 この調査で、回答者がジェネレーティブAI使用における倫理と安全性を促進するための実践方法については、ほとんど理解していない人が多く、理解できる人は37%未満ということになる。
 
 回答者の約80%が、彼らの会社が仕事で生成型AIをどのように使用するかについて明確に定義されたポリシーを持っていないと述べた。さらに、72%の人が、会社が仕事で使用するためにホワイトリストに登録されたプログラムやツールのリストを定義していないと答えた。
 
 また、回答者の63%が、雇用主からジェネレーティブAIを倫理的かつ安全に使用する方法についてのトレーニングを受けていないことも判明した。
 
 仕事でのジェネレーティブAIの使用に遅れを取ることを心配している人も多く、調査の回答者のうち約32%は、仕事でのジェネレーティブAIの使用に関するトレーニングが提供されない場合、仕事を変える覚悟があると述べた。
 
 一方、回答者のうち2人に1人(67%)は、ジェネレーティブAIのポリシーや実践を仕事に組み込み、投資している企業が魅力的な職場だと考えているという。シンガポールの労働者のうち約3分の1(31%)も、ジェネレーティブAIのワークフローの使用が優先事項にされていない場合、会社を検討し直す可能性があると述べている。

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