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金融

2023年9月8日

GDP成長率予測、1%に下方修正

 シンガポール金融管理庁(MAS)が発表した2023年9月版の民間エコノミスト調査によると、23年の実質国内総生産(GDP)成長率の予測(中央値)は前年比1.0%だった。前回調査(23年6月)から0.4ポイント低下した。
 
 今回のアンケート調査はエコノミストとアナリストの25人を対象に8月15日に送付。22人から回答を得た。産業別の成長率予測は、前回調査と同様に製造業がマイナスで、それ以外は全てプラス。宿泊・外食サービスの8.8%が最も高く、これに建設業が6.8%、卸小売りが1.3%、金融・保険が0.7%で続いた。なお卸小売りは前回予想の0.8%から上がったが、それ以外は下がった。製造業はマイナス4.4%と、前回のマイナス1.3%から下げ幅が拡大している。
 
 23年の予測はほか、◆輸出額(石油と再輸出を除くNODX)伸び率=マイナス10.5%(前回予測はマイナス5.5%)◆個人消費伸び率=3.3%(同3.5%)◆インフレ率=4.7%(5.0%)◆失業率=2.0%(2.1%)――などだった。
 
 なお貿易産業省によると、23年第2四半期の実質GDP成長率は前年同期比0.5%だった。プラス成長は10四半期連続で、4四半期ぶりに伸びが加速。世界的な景気後退による輸出低迷で製造業が引き続きマイナス成長だったものの、建設業とサービス業の好調が補った。ただ貿産省は、上半期の経済指標や世界情勢を踏まえ、23年のGDP成長率の予想レンジを0.5〜1.5%とし、以前の0.5〜2.5%から上限を引き下げている。

 

(提供:亜州ビジネスASEAN)

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