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社会

2023年3月14日

食品価格、地域によって値段差が出ている

 3月13日(月)に発表されたシンガポールの食品価格に関する政策研究所(IPS)の報告書によると、シンガポールの外食費は、今後も上昇し続ける可能性が高いという。
 
 研究者によると、2022年9月~11月、2023年1月~2月にかけて、ホーカーセンター、コーヒーショップ、フードコートなどで食料品や食事の費用に関するデータ収集を行った結果、この結論に至ったという。
 
 期間だけでなく、地域によっても食品価格に違いがあることがわかり、第2期では18品目中13品目の食品価格が顕著に上昇したという。
 
 IPSは、食料価格に関する調査を実施してthe Makan Index 2. 0を発表している。前回は2017年に調査が実施され発表された。
 
 調査チームは、コピオー、ワンタン麺、エコノミービーフンセットやチキンチョップなど、3食の食事で一般的に販売されている18の食品や飲み物の値段を調査した。
彼らは、26の住宅地区にある829の飲食店、92のホーカーセンター、101のフードコート、636のコーヒーショップを訪問した。
 
 この研究は、テオ・ケイ・キー研究員をリーダーとして実施された。シンガポールの生活費の一面をより理解するために、食品価格の調査を行うことを目的としているが、食品の価格は数量や品質に対して調整することなく、額面通りに受け取られているという。
 
 統計局による5年ごとの家計支出調査によると、食品は2017年と2018年の平均家計支出の20.3%を占め、住宅及び関連する支出(28.9%)に次いで、2番目に大きな支出項目であることがわかった。
 
 調査結果によると、食品支出の約半数以上が、ホーカーセンターやフードコート、コーヒーショップ、食堂、キオスク、屋台など同様の施設で費やされていることがわかった。
 
 これは、シンガポール独自のホーカー文化が浸透し、多くのシンガポール人が手頃な価格で外食できるようになったことを物語っているが、生活費、特に食費は、世界中の多くの地域で共通の懸念事項となっていると述べた。
 
 報告書は、ロシア・ウクライナ戦争、2022年中旬にマレーシアからシンガポールへの鶏肉輸出禁止、そしてシンガポールでの消費税の増加など、最近の動向が食品価格に影響を与えたことに言及する。
 
 2つの時期に収集されたデータを比較した結果、ほとんどの露店オーナーは価格を引き上げず、価格を上げた人はわずかな上げ幅だけであったことがわかった。
 
 全体のデータを比較すると、調査対象となった18の食品や飲み物のうち9つについて、地域間で価格に違いがあることが判明した。
 
 ドリンクやチキンチョップは中部地域で最も安く、カヤトースト、半熟卵2個、コーヒーまたは紅茶からなる朝食セットやフィッシュボール麺は北部が最も安かった一方、プラタは西部が最も安かったという結果が出た。
 
 食品や飲み物のアイテムに関しては、額面平均価格でコピオーが最も安く、1.09Sドル(約109円)、最も高いのはアイスミロで、1.81Sドル(約181円)であった。
 
 プレーンと卵入りのプラタ2枚が平均2.97Sドル(約297円)で最も安く、チキンチョップは7.58Sドル(約757円)と最も高価だった。
 
 食品によっては一概に言えないが、フードコートの価格が最も高く、次いでコーヒーショップ、そしてホーカーセンターの順であった。
 
 平均的に、ドリンクと主食から構成される食事を見ると、朝食が最も安く、4.81Sドル(約480円)だった。ランチが6.01Sドル(約600円)、そしてディナーが6.20Sドル(約620円)だった。
 
 ホーカーセンターやフードコート、コーヒーショップで1日3食を食べる場合の平均費用は16.89Sドル(約1,687円)と報告されている。
 
 この数字に基づくと、1ヵ月(30日間)の外食の平均費用は506.70Sドル(約5万1,000円)となる。平均的な食事のコストは、地域によって大きく変動しないという。

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