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経済

2023年3月9日

農園大手サイム、27年に外国人労働者の雇用廃止へ

 アブラヤシ農園大手のサイムダービー・プランテーションは、2027年末までに外国人労働者の雇用を廃止する方針を明らかにした。機械増設や自動化、デジタル化などを進めて効率化しながら、6割を占める外国人労働者への依存をなくし、完全現地雇用にかじを切る。国営ベルナマ通信が3月7日付で伝えた。
 
 同社の外国人労働者の割合は新型コロナウイルス流行前に75%だったものの、現在は60%に低下した。マレーシア人の雇用を増やすため、モハメド・ヘルミー社長は、プランテーション事業に対する「きつい、汚い、危険」というイメージを払拭すると強調。こうした中、従業員の最低月給を27年までに3,000リンギ(約9万1,000円)に引き上げるとしている。
 
 同社長は一方、複数のベンチャー企業と組み、ドローンやロボット、探知機などを使って農園作業を効率化する試験を数々行っていると説明。向こう2〜3年で大きく変革できると自信を見せている。従業員1人当たりの農園面積は、新型コロナ流行前の10万㎡から現在は15万㎡に拡大しており、27年末までに17.5万㎡を目指す。
 

(提供:亜州ビジネスASEAN

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