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社会

2021年9月16日

前例のないCovid-19の状況に直面しているため、今後数週間は、非常に重要になる

 9月15日(水)、オン ・ イェクン保健相は、「シンガポールが現在の感染症の波から人命を犠牲にすることなく乗り切ることは、前例のない快挙であり、そのため、Covid-19の感染者が増えれば、より深刻な病気や死につながるのではないかと、注視している。」と述べた。
 
 オン保健相は、アセアン・EU保健サミットでのバーチャル講演で、デンマークのようなヨーロッパの小国では、ほとんどの人がワクチンを接種しているため、現在はほとんど死亡者が出ていないが、これらの国は、病気の波を何度も経験した後に、このような状況になった。そのような波を経て、多くの死者を出した後、社会が元通りになるレベルに落ち着いていることがわかるという。
 
 一方、シンガポールの現在の感染の波は23日前に始まり、その間に約6,600名が新たに感染し、集中治療室への入院が7名、死亡者が2名出ているが、これらはワクチン接種をしていない人が多くを占めている。
 
 オン保健相は、シンガポールは、自然の抗体を持たず、ワクチンで作られた免疫を持つ、比較的素朴な状態でこの波に乗っている。そのため、次のステップを決定するためのポジションを維持することが賢明であるという。Covid-19の予防接種が義務化されるかどうかの質問に対しては、任意接種としたシンガポールの決定は、他の多くの国が行っていることと同じであると答えた。
 
 EU-アセアン・ビジネス・カウンシルが主催したこのハイブリッド・イベントでは、地域の専門家がポスト・パンデミックの世界に向けた健康ソリューションについて議論された。
 
 シンガポールの経験について意見を求められたオン保健相は、パンデミックの猛威に耐えられたのは以下のポイントがある。これらは、シンガポールの医療システムに長期的な影響を与える。
 
1.ワクチンの接種によって命が救われただけでなく、強力なプライマリ・ケアとコミュニティケアのシステムが、Covid-19感染者を早期に発見することで、最初の防衛線として機能した。
 
2.パンデミック発生前には普及率が低かった遠隔医療も、病院やコミュニティケア施設ではなく自宅で療養する患者が増えたことから、急速に拡大した。
 
3.人々は個人の衛生状態をより良く保つようになった。この習慣がパンデミック後の世界でも継続することを期待している。
 
4.シンガポールはワクチンを製造・販売する能力を高めている。現在、シンガポールはオーストラリア、ニュージーランド、東南アジア諸国へのワクチン配送センターとなっている。また、バイオンテック社、サノフィ社、サーモフィッシャーサイエンティフィック社の大手製薬会社3社も、シンガポールにワクチン製造施設を設置する計画があるという。

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