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社会

2021年8月27日

ホーカーセンターやコーヒーショップの食事の上限人数を上げるのは非現実的

 8月26日(木)、シンガポール保健省(MOH)とシンガポール国家環境庁(NEA)は、ホーカーセンターやコーヒーショップでの食事上限をワクチン接種者5名までに引き上げることは現実的ではないと発表した。現在、これらの場所では、ワクチン接種の有無にかかわらず、2人までが一緒に食事をすることができる。
 
 これは、Makansutra創設者であるK. F. Seetoh氏がFacebookの投稿で、コーヒーショップやホーカーセンターでの食事の上限が2人のままであるのに対し、エアコンの効いたフードコートでは5人に設定されているのは皮肉なことだと述べたことへのもので、同局は、「ホーカーセンターやコーヒーショップでのワクチン接種状況の確認が必要になれば、すでに苦労している経営者や出店者の負担が増えることになる。」という。
 
 K. F. Seetoh氏は、ホーカーセンターやコーヒーショップの2人分の上限が、ホーカーの生活や屋台の閉鎖、雇用の喪失、支払い能力への影響、精神的にダメージを与えていると指摘する。また、昨年は150人ものホーカーが廃業したと聞いており、「ほぼ毎日」廃業の情報を得るという。
 
 これに対し、同局は、飲食店ではマスクが外され、人々が近い距離で交流するため、リスクの高い活動である。ワクチン接種をしていない人がCovid-19に感染した場合、重症化する危険性が高い。また、政府は「マーケット・ホーカーセンター救済基金」などの政策を通じてホーカーを支援していると述べた。この基金を通じて、NEAが管理するホーカーセンターなどには500Sドル(約4万1,000円)の支給をしている。ほとんどのホーカーはすでに銀行口座に入金されているという。
 
 この救済基金は、ホーカーに対する賃貸料の免除や補助金にも使われている。2021年に入って、NEAが管理するホーカーセンターの出店者は、3ヵ月間の賃貸料免除や清掃費の補助を受けている。また、NEAが管理するホーカーセンターの稼働率は、平均で約97%と高い水準を維持しているという。

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