2021年4月28日
冷延ステンレス鋼にAD税、東南ア2カ国が対象
貿易産業省(MITI)は4月26日、ベトナムとインドネシアから輸入する冷延ステンレス鋼について、反ダンピング(AD)税を正式に課すと発表した。地場企業からの訴えを受けて調査を開始した後、昨年末に暫定的にAD税を賦課し始めており、今回最終決定を下した。
ベトナム製に対しては7.81〜23.84%、インドネシア製に対しては8.80〜34.82%を課す。2026年4月までの5年間適用する。
貿産省は昨年7月、冷延ステンレス大手バル・ステンレスの訴えを受けてAD調査を開始した。同社は、両国の製品が自国内の販売価格よりも安くマレーシアに輸入され、国内産業に打撃を与えていると主張。貿産省は調査を進める中でダンピングの事実を確認し、昨年末には暫定的に7.73〜34.82%の賦課を決めていた。
なおバル・ステンレスはスペインのステンレス大手アセリノックスの傘下企業。ジョホール州で工場を操業している。
(提供:亜州ビジネスASEAN)