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金融

2021年3月19日

OCBC銀行のATM、顔認証で取引可能に

 シンガポールのOCBC銀行は19日から2つのATM(現金自動預け払い機)で顔認証技術を導入すると発表した。東南アジア初の試みで、将来的にATMカードは不要になるという。
 
 政府が運営する国家デジタル身分証明インフラとシングパス顔認証技術を利用したシステムで、利用者は身分証明書番号を入力し、ATM付属カメラに顔を向け、認証されれば取引を開始できる。
 
 当初利用できるサービスは残高照会のみだが、現金引き出し、預金、他銀行の口座への振り込み、キャッシュカードへのチャージ、クレジットカード決済にも利用できるようにする。写真を使った他人によるなりすましを防ぐためのセキュリティー機能が備わっている。
 
 当初、顔認証サービスが利用できるのはOCBCタンピネスセンター2とタマン・ジュロン・ショッピングセンターのATMで、27日までにはゲイラン・ロードのセブン・イレブン店舗など6カ所のATMでも利用可能になる。6月から順次、すべてのATMで利用できるようにするという。
 
 ATM利用で最も多いのは残高照会と現金引き出し。OCBCは19年7月から、専用アプリが生成するQRコードによる引き出しサービスを提供してきた。
 
 ほかの銀行では、最大手のDBSがデジタル口座開設で顔認証技術を昨年7月から採用している。

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