シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP2月の非石油地場輸出は4.2%増に鈍化、季節要因が影響

経済

2021年3月18日

2月の非石油地場輸出は4.2%増に鈍化、季節要因が影響

 貿易振興機関のエンタープライズ・シンガポールが発表した2月の非石油地場輸出(NODX、石油・再輸出を除く輸出)は167億Sドルで、前年同月比4.2%の増加だった。1月の前年比増加率(12.7%)を下回った。
 
 NODXのうち電子機器輸出は7.4%増(1月は13.5%増)で、パソコン、通信機器、ダイオード・トランジスターの輸出が増加した。
 
 電子機器以外の輸出は3.3%増(1月は12.5%増)で、金(きん)、半導体関連機械が増加したが、薬品輸出が33%減と振るわなかった。
 
 輸出市場上位10カ国・地域別では、中国、韓国、台湾、香港向けが増加したが、ほかは減少した。特に欧州連合、日本、米国への輸出が減少した。新興国(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム、南アジアなど)への輸出は46%増と好調だった。
 
 春節の祝祭が昨年は1月で今年は2月という事情から2月の輸出の減速は予想されたところ。OCBC銀行によると、1~2月のNODXは前年同期比8.5%の増加になる。
 
 メイバンク・キム・エンのエコノミストは通年のNODXを3~4%減と予想している。昨年の輸出はパンデミックの影響をあまり受けず堅調だったが、今年はコンテナ貨物の滞り、半導体チップ不足などが発生しているからだ。
 
 石油貿易、再輸出を含めた2月の総貿易は3.3%減の918億Sドル(約7兆4,500億円)だった。

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