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経済

2021年3月12日

北西部の農地入札、環境配慮型を提案の企業が落札

 シンガポール食品庁(SFA)が行った農地(2区画)入札で、環境に配慮した提案を行った事業者が落札した。気候変動への影響を考慮し応募を審査した結果だ。
 
 入札にかけられたのは北西部スンガイ・テンガーの農地(1万2,000平方メートル、野菜栽培用)とリムチューカンの農地(1万平方メートル、農業全般用)で、契約期間は20年。
 
 スンガイ・テンガーの農地はネクストジェン・ファームズが、リムチューカンの農地はリブフレッシュが落札した。両社とも、水耕栽培を活用した作業の自動化、生産性の向上、省力化を提案に盛り込んだ。
 
 スンガイ・テンガーの農地の賃貸料は17万4,000Sドル(約1,400万円)で、SFAは、生産能力、栽培実績、持続可能性、技術の革新性を審査して契約相手を決めた。リムチューカンの農地では最初に応募者の提案内容を審査し、これを通過した者が価格で競った。落札価格は50万Sドル(約4,050万円)。
 
 気候変動は農業に深刻な影響を与えるが、革新的技術を活用することで気温上昇などの影響を緩和できるとSFAは考えている。
 
 政府は食料自給率引き上げを29年に打ち出しており、今年度予算では6,000万Sドル(約48億円)を農業改革に用意した。農家の技術導入を後押しする。

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