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経済

2021年3月10日

テマセクがインパクト投資、GICは米商業施設への投資を強化

 シンガポール国営投資会社のテマセク・ホールディングスとシンガポール政府投資公社(GIC)が9日、それぞれ新規投資計画を発表した。両社は外貨準備などを運用しており、投資収入の一部を国庫に納めている。
 
 テマセクはインパクト投資のリープフロッグ・インベストメントに少数株主として出資する。さらにリープフロッグが投資をする際、資金を出す。投資枠は5億米ドル(約544億円)。
 
 インパクト投資とは、金銭的リターンと並行して、測定可能な社会的および環境的影響を同時に生み出すことを意図する投資行動。リープフロッグはアジアとアフリカにおける事業に投資している。テマセクのインパクト投資担当者は「世界は環境、社会面の困難な問題に直面しており、取り組みが緊要だ」と説明した。
 
 GICは米小売り施設への投資を2倍に増やす計画で、RPTリアルティー、ジマー・パートナーズ、モナーク・オルタナティブ・キャピタルと商業施設賃貸プラットフォームを設立する。最終的に12億米ドル(約1,305億円)相当の施設運用を目指す。
 
 賃貸料に加えて、税金など建物の管理維持費を賃借人に負担させるネットリース方式のプラットフォームで、名称はRGMZ。
 
 RPTはショッピングセンターを所有する不動産投資信託。RGMZはRPTが所有するショッピングセンターの一部を買い取り、運営し賃貸収入を上げる。

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