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社会

2021年3月9日

新種のホタルを発見、生息地はニー・スーン湿地林

 シンガポール国立大学(NUS)と国立公園管理局の研究員はニー・スーン湿原で発見したホタルを新種のホタルと判断し、論文としてまとめ発表した。同湿原はシンガポールに残された唯一の淡水湿地林。
 
 ホタルはルシオラ・シンガプラと命名された。大きさは5ミリ以下。調査を主導したのはNUS付属リー・コンチアン自然史博物館のワン・ファリダ・アクマル・ジュソー特別研究員で、国立公園局が2009年に実施した調査で捕獲した、未確認の標本のことを知り関心を抱き、1989年にも似たような生体3匹が採取されていたことを知った。
 
 17年にワン氏は博物館に雇用され、その後数回にわたり湿地林で調査を行い、19年に生体採取に成功した。
 
 その後、解剖またDNA解析に2年余りを費やし、発見したホタルがホタル族のほかの19種と異なることを確認した。ワン氏は「このホタルは最初の発見から命名まで30年待った」と語った。
 
 ニー・スーン湿地林は中央部集水地区の自然保護区内にある。1909年に発見された種のホタルは絶滅しており、ワン氏は「今回発見のホタルが保護区に生息していることは幸運なことだが、少数であり、絶滅させないことが重要だ」と生物多様性調査の必要性を訴えた。

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