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社会

2021年3月8日

性犯罪の罰則強化、「将来のある」大学生の特別扱いを廃止

政府は性犯罪に対する罰則を強化する法改正に乗り出す。近年起こった、大学生による性犯罪に対する判決が軽すぎるのではとの国民からの批判を受け法務省が見直しに着手していた。シャンムガム法相兼内相が議会で明らかにした。
 
 大学生故に軽い刑で許されたのでは、と国民は受け止めたようだ。問題になったのは、MRT車内で女性に痴漢行為を働いた22歳の大学生、元ガールフレンドの首を絞め、親指で目を圧した22歳の大学生、トイレで排便中の女性の姿を携帯電話で録画した23歳の大学生のケース。
 
 改正案では、婦女子への乱暴・いたずらに対する禁錮刑を2年から3年に重くする。14~18歳の未成年が見ている前での性行為に対する禁錮刑を1年から2年にする。
 
 また21歳かそれ以上の者による乱暴、性的犯罪を抑止するとの方針から、刑罰に代わるものとしての地域社会での社会的活動や保護観察など、更生目的の判決に検察は反対の立場をとる。
 
 シャンムガム氏は「高等教育を受けているから、あるいは将来が有望だから、との理由で軽い刑で済むということはなくなる」と述べた。
 
 婦女子への乱暴・いたずらは年平均1,190件起こっている。

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