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経済

2021年2月24日

セムコープ通期は10億ドルの赤字、再生可能エネルギーに注力

 シンガポールを代表する政府系コングロマリットの1社、セムコープ・インダストリーズは23日、12月期決算を発表した。赤字経営が続くリグ(油井掘削装置)大手セムコープ・マリン(セムマリン)を子会社として抱えていたため、引当金を用意しなければならず、事業が思うに任せなかったが、セムマリンを切り離したことで身軽になり、今後は再生可能エネルギーに注力するという。
 
 連結決算の売上高は前期比19%減の54億5,000万Sドル(約4,357億円)、最終損益は9億9,700万Sドル(約797億円)の赤字だった。セムマリンが足を引っ張った。セムマリンの通期損益は5億8,250万Sドル(約465億円)の赤字。
 
 セムコープ・インダストリーズのインド子会社は1月、インド太陽エネルギー公社から400メガワットのソーラーシステム工事を受注した。以前も同公社の工事を請け負ったことがあるが、セムマリンの問題に悩まされていた期間は資金不足の懸念から入札に応募できなかったという。今後は積極的に入札に応募する。
 
 軍事クーデターが起きたミャンマーでセムコープ・インダストリーズはガス火力発電所を所有・運営しているが、業務に支障は生じていないという。発電能力は225メガワットで、同国にとり重要インフラだ。

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