シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP1月の消費者物価指数、ほぼ1年ぶりに上昇

経済

2021年2月24日

1月の消費者物価指数、ほぼ1年ぶりに上昇

 シンガポール統計局が発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.2%の上昇だった。上昇は昨年2月以来。先月のCPIは横ばいだった。CPI構成項目から、住宅賃料、自家用車所有にかかわる経費を引いたコアCPIは0.2%の下落だった。
 
 項目別で、上昇したのは食品(1.5%)、通信機器(1.2%)家財・世帯向けサービス(1%)、運輸(0.7%)だった。下落したのは衣料品・履物(4.6%)、雑貨(1.5%)、娯楽・文化活動(1.2%)など。
 
 運輸のうち自家用車所有にかかわる経費は1.9%の上昇で、乗用車の値上がりが原因。住宅賃料は0.5%の上昇で、公営賃貸住宅の居住世帯に対する賃料割り戻しの終了が響いた。電力・ガス料金は9.7%下落した。電力料金見直しで料金引き下げが行われたためだ。
 
 物価の先行きについてシンガポール金融管理庁と通産省は共同声明で、産油国の協調減産で国際原油価格が昨年第4四半期以降、上昇しており、輸入インフレは強まるとの見通しを示した。しかし主要貿易相手国で、需要よりも供給力が多い需給ギャップマイナスの状態が続いているため、世界的にインフレは抑制されるという。
 
 国内要因では、賃金上昇、商業施設賃料は引き続き抑制されるため、コスト圧力は弱いという。

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