シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPホー・チン首相夫人、10月で国営投資会社のトップ退任

経済

2021年2月10日

ホー・チン首相夫人、10月で国営投資会社のトップ退任

 シンガポール国営投資会社テマセク・ホールディングスで22年ぶりに首脳交代がお行われる。首相夫人であるホー・チン最高経営責任者(CEO)兼専務が10月1日付で退任し、投資部門テマセク・インターナショナルCEOのディルハン・ピレー・サンダラセガラ氏(57)が後任に就任する。ディルハン・ピレー氏は元弁護士。
 
 ホー・チン、ピレー、リム・ブーンンヘン会長の3氏が9日の記者会見で発表した。ディルハン・ピレー氏は、持続可能性に投資の軸足を置き、気候変動に焦点を合わせると表明。中国については、長期的に先行きを楽観していると中国重視の継続を表明した。
 
 テマセクはアリババ、テンセント、中国工商銀行などに出資しており、対中投資は投資残高の29%を占めている。
 
 ホー氏は09年にCEOを退任する予定だったが、後継者に決まっていたチャールズ・グッドイヤー氏の辞職という出来事があり、CEOにとどまっていた。ホー氏のCEO就任は04年で、当時の運用残高は900億Sドル(約7兆円)。現在は3,000億Sドル(約23兆円)。
 
 首相夫人と国営投資会社の首脳という2つの役割の質問に対してはリム会長が「テマセクと政府との間に問題が生じた際、関係各省、首相との折衝には首相夫人ではなく、私が当たった。首相と夫人との間には巨大な防火壁がある」と口をはさんだ。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOPホー・チン首相夫人、10月で国営投資会社のトップ退任