シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP富士ゼロックスシンガポールを相手取っての訴訟、原告が勝訴

社会

2021年2月3日

富士ゼロックスシンガポールを相手取っての訴訟、原告が勝訴

 富士ゼロックスシンガポールの代表だったバート・ウォン氏が同社を相手取り起こした損害賠償訴訟で、高等裁判所のオードリー・リム裁判官は原告勝訴の判決を示し、143万5,560Sドル(約1億1,321万円)の支払いを同社に命じた。
 
 ウォン氏は2017年12月、不正行為を理由に任期満了3カ月前に解雇されたが、不当解雇だと主張。本来なら当人に支払われるべき120万Sドル(約9,465万円)の支払いを会社は逃れたとし、未払いの賞与などを含め計150万Sドル(約1億1,830万円)の損害賠償を請求していた。
 
 ウォン氏は富士ゼロックスに買収される前のランク・ゼロックスに営業部長として入社。2007年に富士ゼロックスシンガポールの代表に任命された。
 
 ウォン氏に不正行為があるとの手紙が会社に届けられことから、会社側はウォン氏に対する監査をデロイト・トウシュに委託。内部調査も行い、解雇に値する信託義務違反の取引が複数あり、会社に損害を与えたとし、事前通知なしで解雇した。ウォン氏は、損害はビジネスリスクの範囲と主張した。
 
 リム裁判官は、ウォン氏に責務違反はなかったと指摘。ウォン氏が下した2つの決定についても、責務違反の可能性があったが、上司が決定を承認しており、違反行為に当たらないとした。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP富士ゼロックスシンガポールを相手取っての訴訟、原告が勝訴