シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP11月の工業生産高は18%の増加、薬品・電子機器生産が大幅増

経済

2020年12月25日

11月の工業生産高は18%の増加、薬品・電子機器生産が大幅増

シンガポール経済開発庁(EDB)が発表した11月の製造業生産高は前年同月比17.9%の増加で、1~11月の累計では前年同期比6.5%の増加になった。薬品、電子機器生産の増加が貢献した。
 
 11月はバイオ医学部門の生産が41%増加した。医薬品有効成分や生物製剤(ワクチンなど)の生産が顕著に増加した。新型コロナウイルス禍で、試薬、ワクチン、関連装具の需要が世界的に高まっているためだ。
 
 電子機器部門の生産は35%増だった。増加をけん引したのは半導体で、5G(第5世代無線通信)関連需要が貢献した。
 
 電子部門と連動している精密工学部門の生産は7%増で、半導体関連機器の生産が増加した。
 
 化学部門の生産は10%増だった。石油化学品、工業ガス、鉱物油添加剤の生産が増加した。
 
 その他製造部門は13%減で、飲料、粉ミルク、建設関連資材の生産が減少した。
 
 輸送工学部門は29.5%の減少で、陸運関連では自動車部品・付属の生産が増加したが、旅行規制のあおりで航空機保守など航空関連の受注が急減。リグ、造船など海洋・オフショア関連も不振が続いている。
 
 バイオ医学部門の1~11月の生産は26%の増加で、大華銀行(UOB)のエコノミスト、アルビン・リュー氏は「シンガポールはバイオ医学関連品の生産・供給拠点であり、パンデミックのさなか、同部門の生産はこの先も高水準を維持する」とコメントした。

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