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経済

2020年12月22日

ファイザー・ビオンテックのワクチン、チャンギ空港に到着

 ファイザーとビオンテックが共同開発したCovid-19感染症のワクチンが21日、工場があるベルギーからシンガポール航空(SIA)の貨物便で輸送された。ファイザーワクチンの入荷はアジアで初めて。
 
 ワクチンはmRNA(メッセンジャーRNA)を使用しているため、効果を維持するには極低温に保つ必要があり、ベルギーにおける積み込み、チャンギにおける荷下ろしに際し最優先された。mRNAは細胞にタンパク質の合成方法を指示する遺伝物質で、これを使用したワクチンは初めて。
 
 ファイザーのワクチンはマイナス60度から80度という極低温であれば、最長6カ月間保存できるが、通常の冷蔵庫と同じ2度から8度だと保存期間は5日間とされている。
 
 空港到着後は地上業務のSATSがコールドチェーン施設のクールポートに運んだ。その後、冷凍庫を装備したトラックが保管施設に輸送する。SIAは万全を期し、同じ路線で輸送試験を行っていた。ワクチンを入れた箱にはドライアイスを封入した。輸送サービスはDHLが請け負った。
 
 ワクチン接種は任意で、国民および現在シンガポールに居住する長期住民が対象。順調にいけば来年第3四半期までにはすべての住民にいきわたる量が確保される。

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