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経済

2020年11月30日

電気自動車のHDTタクシーが免許返上、1~10月の事業体組成は増加

 シンガポールにて、電気自動車のみで営業するHDTタクシーがタクシー事業者免許を返上した。客数が激減し経営を維持できないためだ。運転手90人と事務員2人を解雇したという。今後は電気自動車のリースや電気バスの運行で事業体として存続を図る。
 
 ほかのタクシー会社の場合、運転手は自営業者で、車両をタクシー会社から借り営業している。HDTの場合、社員として運転手を雇用していたため、利用客の減少に柔軟に対応できなかった。全国タクシー協会顧問のアン・ヒンキー氏は「運転手が給与に見合うだけの客を輸送できなかった結果」とコメントした。
 
 観光客に対する入国制限、夜の歓楽ビジネスの制限でタクシー需要は急減し、経済がいくらか回復した今も、ウイルス禍以前の60~70%にとどまっている。
 
 一方で事業体の組成は増加した。会計・企業監督庁(ACRA)統計によると、1~10月の新規事業体登録数は5万2,400件で、前年同期の5万1,700を上回った。6月以降、特に組成が多い。
 
 会計事務所KPMGによれば、事業設立が容易なためウイルス禍で失職した人による起業もあったと考えられる。情報技術領域の新規組成は5,500件で、起業に対する助成措置の効果があったようだ。

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