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経済

2020年11月30日

複合企業UMWの第3四半期、活動制限緩和で黒字確保

 複合企業のUMWホールディングス(UMWH)は2020年第3四半期の連結決算で、売上高が前年同期比7.7%減の26億6,000万リンギ(約680億円)、純利益が8.2%減の1億130万リンギ(約26億円)だったと発表した。減益だったものの、前四半期の7,844万リンギ(約20億円)の赤字からは回復。新型コロナウイルス対策である活動制限令(MCO)が徐々に緩和されたことで業績が改善した。政府が6月半ばから販売サービス税(SST)を減免したことで、特に自動車部門の業績が前四半期に比べ上向いた。
 
 プロドゥア車とトヨタ車を扱う自動車部門の売上高は7.4%減の21億3,000万リンギ(約544億円)。税引き前利益は6.1%減の1億3,100万リンギ(約34億円)。前四半期の赤字4,170万リンギ(約11億円)から黒字を回復した。政府が6月半ばから年末まで国産車のSSTを100%免除、輸入車については半減したことで販売が伸びており、トヨタ車の通年目標を4万5,000台から5万3,000台に上方修正。プロドゥア車は10月には2万6,852台を販売し、過去最多を記録した。
 
 重機部門は16.0%減収、10.6%増益。MCO緩和をきっかけに業績が上向いた。自動車部品・潤滑油部門も減収増益。そのほか航空部品部門では、ロールス・ロイス製の航空機エンジン「トレント7000」向けのエンジンケースを初出荷するなど進展を遂げた。
 
 UMWは今後の見通しについて、新型コロナ禍で先行きの見通しが不安定だが、自動車部門を中心に改善を見込めるとし、引き続き事業の強化と効率化を図るとしている。

(提供:亜州ビジネスASEAN

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