シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP10月の工業生産は0.9%減、経済回復の流れは変わらず

経済

2020年11月27日

10月の工業生産は0.9%減、経済回復の流れは変わらず

 シンガポール経済開発庁(EDB)が発表した10月の製造業生産額は前年同期比0.9%の減少だった。部門別ではバイオ医学と精密工学のみ生産額が増加した。8月、9月とも製造業生産は増加しており、10月の減少は多くのエコノミストには予想外の展開だった。しかし経済回復の傾向に変わりはないとエコノミストはみている。
 
 最も生産が減少したのは造船、リグ、航空機保守など輸送工学部門で31.8%減だった。旅行規制、また石油・ガス市場の不振で航空宇宙関連業や造船所の受注は引き続き低迷している。
 
 電子部門生産は0.6%の減少だった。電子モジュール・コンポーネント、コンピューター周辺機器生産は増加したが、半導体、情報通信・デジタル家電はそれぞれ2%、2.5%減少した。1~10月の生産は7.1%増になる。
 
 製薬などバイオ医学部門の10月の生産は10.2%増だった。精密工学部門は10.6%増で、加工機械、半導体装置の生産が増加した。
 
 OCBC銀行のエコノミスト、セリーナ・リン氏は「第3四半期に製造業はV字回復しており、第4四半期のぐらつきは予想どおり」とコメントした。
 
 貿易面でも、10月の非石油地場輸出(NODX)は前年同月比3.1%減と、4カ月にわたる増加が途切れていた。

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