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経済

2020年11月20日

独BASFとペトロナス、ブタンジオール工場を閉鎖へ

 化学大手の独BASFと国営石油ペトロナス傘下のペトロナス・ケミカルズ・グループ(PCG)は11月18日、有機化合物のブタンジオール(BDO)を生産する合弁工場を来年3月に閉鎖すると発表した。アジアでの供給過剰などが理由。特殊化学品分野の強化を図るペトロナス・ケミカルズの事業戦略に沿って、今後はより付加価値の高い製品に軸足を移す。
 
 合弁会社BASFペトロナス・ケミカルズ(BPC)がパハン州クアンタンのBDO工場を閉鎖する。ペトロナス・ケミカルズは2020年第4四半期の決算で1億3,900万米ドル(約145億円)の一時費用を計上する見通し。合弁会社が現地で操業する他の工場には影響しないとしている。
 
 BDOは、伸縮性繊維やエンジニアリングプラスチックの原料となる。BASFは供給過剰の要因について、石炭を原料とするBDO工場が近年新設されたためと説明。今年8月には、出光興産と合弁の千葉県のBDO工場を年内に閉鎖すると発表している。
 
 合弁会社にはBASFが60%、ペトロナス・ケミカルズが40%を出資。BDO工場は2004年に操業を開始し、年産能力は10万tに上る。

(提供:亜州ビジネスASEAN

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