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経済

2020年11月13日

ハートランド商店の売り上げが増加、消費が郊外にシフト

 シンガポールの住民が、繁華街など中心部よりハートランド(多くの国民が住む団地が密集する地域)で買い物をする傾向を強めており、ハートランドで営業する商店の売り上げが増加している。
 
 調査を行ったリー・クアンユー政策学院付属シンクタンク「アジア競争力研究所(ACI)」のシエ・タオジュン特別研究員は、在宅勤務、セーフディスタンシングが継続される限り、この傾向は続くとみている。シエ氏によると、郊外店舗の売り上げはウイルス禍発生前より8%増加した。顕著な増加と言えるという。シエ氏はマスターカードから買い物統計を得た。
 
 中央商業地区(CBD)など中心街の商店の売り上げは減少した。経済・社会活動を制限するサーキットブレーカーの施行で、住民が自宅近くの店を利用するようになったためだ。
 
 スーパーマーケットチェーン最大手のNTUCフェアプライスの移動販売車もこうした需要にこたえている。サーキットブレーカー中にコメ、パン、缶詰など常温保存が可能な商品を積んだバンを試験運行した後、現在は肉、乳製品も扱う、冷蔵設備のあるバンを高齢者が特に多い住宅団地で運営している。商品数は200品目と多く、一時に5人が買い物できる。

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