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経済

2020年11月11日

オイルメジャーのシェル、製油所の職員を大幅削減へ

 英蘭シェルのシンガポール法人、シェル・カンパニーズは10日、この先3年間で1,300人の職員を800人まで削減すると発表した。来年末までに200人、23年末までにさらに300人を削減する。ブコム島にある最大の製油所の再編に伴う人員整理で、原油を原料とした石油製品生産から低炭素に軸足を移す。
 
 シェル本社は先に、22年末までに総従業員の10%強に当たる最多9,000人の人員を削減する方針を示し、50年をめどにゼロエミッションのエネルギー企業に生まれ変わる意向を明らかにしていた。ゼロエミッションとは、生産や廃棄、消費に伴って発生する破棄物をゼロにすることを目的とする運動。
 
 ブコム島製油所は規模を縮小し、デジタル化、自動化を進める。このため人員整理が必要になるという。原油精製能力は現在の50%にする。バイオ燃料など循環型の、再生可能なエネルギー源を取り込む。
 
 シェル・カンパニーズのアウ・カーペン会長は「シンガポール業務は二酸化炭素を排出している。変化・転換が必要で、今すぐ行動しなければならない」と述べた。
 
 ウイルス禍による経済活動の縮小、原油価格の下落を受け各国の石油会社は経費削減に乗り出しており、英BPは1万人の人員削減計画を発表。米エクソンモービルも従業員の15%に当たる1万4,000人の削減に乗り出す。

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