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経済

2020年11月9日

観光てこ入れで初のクルージング、SIAは巨額赤字

 パンデミックで深刻な打撃を受けた観光業のてこ入れ策として、シンガポールを出港しシンガポールに戻る2泊の豪華船旅が6日、試験実施された。またシンガポールの一方的国境開放措置で同日、中国から一般旅行客が入国した。一方、シンガポール航空(SIA)の中間期は過去最大の赤字だった。
 
 目的地なしの船旅は政府観光局(STB)の提案。客船には1,400人の客が乗り込んだ。綿棒を使ったPRC検査で陰性反応が乗船の条件。船上ではマスク着用が義務で、濃密接触を避けるため娯楽施設の利用は事前登録制。
 
 空の旅では、シンガポールが中国に対し一般旅行客の入国を一方的に許可して以降、初の旅客22人が6日、チャンギ空港から入国した。入国時のPCR検査で陰性であれば2週間の待機を免除される。
 
 シンガポールはベトナム、ブルネイ、豪州、ニュージーランドに対しても一般旅行客に国境を開放している。
 
 SIAの7~9月期は23.4億Sドル(約1,797億円)の赤字で、中間決算の赤字は34.7億Sドル(約2,666億円)と過去最悪。旧式航空機の減損処理として13.3億Sドル(約1,022億円)を計上した。
 
 中間期の売上高は前年同期比80%減の約16億Sドル(約1,230億円)で、輸送した旅客数は15.5万人と前年同期の1%以下。燃料ヘッジの失敗による損失もあった。

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