シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP政府系LNG調達会社、カタール・ペトロリアムと10年契約

経済

2020年11月10日

政府系LNG調達会社、カタール・ペトロリアムと10年契約

 シンガポールのパビリオン・エナジーは、世界最大の液化天然ガス(LNG)製造会社のカタール・ペトロリアムから10年間にわたりLNGの供給を受ける契約を交わした。2023年から年180万トンの供給を受ける。荷の引き渡しに際しカタール・ペトロリアムは、海上輸送に伴う温室効果ガス排出について記した文書も添える。
 
 天然ガスは化石燃料では最もクリーンとされており、世界的にLNG需要が増大している。シンガポールのLNGターミナルには4つのタンクがあり、再ガス化能力は年1,100万トン。
 
 パビリオン・エナジーはシンガポール国営投資会社テマセク・ホールディングスの子会社で、LNG調達を目的に設立され、マレーシアの国営石油会社ペトロナスの最高経営責任者(CEO)だったハッサン・マリカン氏を会長に迎えている。
 
 パビリオン・エナジーはLNG調達入札を実施した際、油井から荷下ろし港に輸送するまでの温室効果ガスの排出削減も応札条件に加えていた。パビリオン・エナジー以外では英蘭シェルが、シンガポール政府からLNG輸入を請け負っている。
 
 調印式に立ち会ったタン・シーレン第2通産相は「LNGはこの先長きにわたり、シンガポールのエネルギー戦略で重要な役割を果たす」と強調した。現在、電力の95%は天然ガスをエネルギー源としている。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP政府系LNG調達会社、カタール・ペトロリアムと10年契約