2020年10月13日
中古車市場が活況、SST減免で7〜9月は2桁増
中古車市場がこのところ活況だ。乗用車の販売サービス税(SST)が6月から減免されたことで追い風が吹いており、マレーシア自動車信用組合連合会(FMCCAM)によれば、2020年7〜9月は3ヵ月連続で前年同月比2桁増となっている。ザ・サン・デイリーが10月11日付で伝えた。
7月の販売は前年同月比25%増の3万7,800台。8月と9月はともに17%増だった。7〜9月は合計11万2,400台。1〜9月は計28万台で、FMCCAMのトニー・コー会長は、「(新型コロナウイルス禍で一時低調だったものの)6月以降のSTT減免もあり、通年では例年通りの販売台数に達する」と予想を述べた。
トニー氏は、新型コロナ禍を受けて個人用の車両で移動したい消費者の意欲が高まっており、新車より安い中古車の需要が拡大していると説明。3万〜4万リンギ(約76万6,000円〜102万,1000円)の中古車の需要がとりわけ高いとしている。
車種別でみると、国産車メーカーであるプロドゥアの小型ハッチバック「マイヴィ」の需要が最も高く、トヨタの「ヴィオス」やホンダの「シティ」、プロトンの「サガ」や「ペルソナ」など小型セダンも人気がある。トニー氏によれば、とりわけマイヴィの出入りは激しく、広告を打たなくても売却や購入の引き合いがひっきりなしに来るという。
なお中古車検索のiCarDataによれば、プロドゥアの「マイヴィ1.5AV」の場合、5年落ちの車両価値は新車時の33.4%。一方、プロトンの小型ハッチバック「アイリス」は5年落ちでも残存価値は新車時の約半分あるという。
トニー氏は10〜12月の中古車市場について、SST減免が年末まで適用されるものの、徐々に需要が落ちると予想。SST減免がなくなる21年はさらに需要が落ち込むとみられるため、政府がさらに3ヵ月減免期間を延長することを望むとしている。
(提供:亜州ビジネスASEAN)