2020年10月13日
8月の鉱工業生産0.3%増、電子・車両などプラス
マレーシア統計局が10月12日発表した2020年8月の鉱工業生産指数(IPI)は、前年同月比で0.3%上昇した。電気・電子製品の輸出や自動車の国内販売の伸びを背景に、2ヵ月連続でプラスを確保。ただ、石油・ガスの落ち込みが拡大したことで前月(1.2%上昇)からは伸びが減速した。
3〜6月は新型コロナウイルス流行の影響で落ち込んでいたが、輸出と新車販売が回復する中で指数が上向いている。
業種別では、製造業(2.4%上昇)が前月の伸びを下回ったものの、3ヵ月連続で上昇。電力(1.2%低下)は下げ幅が縮小した。一方、鉱業(6.7%低下)は下げが加速。原油、天然ガスとも前月を上回る落ち込みだった。
製造業では7分野のうち4分野でプラス。8月の輸出が7.6%増と伸びた電気・電子製品(6.9%上昇)と、減税効果で販売台数が増えている自動車など輸送機器・その他(6.9%上昇)の伸びが高かった。一方、前月にプラスだった木製品・家具・紙製品・印刷(2.5%低下)は、木製品の不振でマイナスに転じた。
■製造業売上高2%増
統計局が同日発表した20年8月の製造業売上高は、前年同月比1.7%増の1,185億リンギ(約3兆150億円)だった。増加は3ヵ月連続。7分野のうち前月と同じ3分野がプラスだった。輸送機器・その他(16.2%増)は前月を上回る伸びを記録。一方で食品・飲料・たばこ(12.8%増)と電気・電子製品(7.1%増)は減速した。
製造業の従業員数は2.5%減の219万787人。支払われた労賃は3.2%減の71億1,260万リンギ(約1,810億円)/1人当たり3,247リンギ(約8万3,000円)だった。
(提供:亜州ビジネスASEAN)