新たな生活様式はコロナウイルス以前とは異なる＝ガン保健相

　シンガポールの経済・社会活動を制限する「サーキットブレーカー」解除後の第3段階にいつ移行するかについて、ガン・キムヨン保健相は5日の国会で、注意深く移行への準備を進めてきたとした上で、「地域社会での感染者がごく少数にとどまっているのは国全体の努力と犠牲によるもので、第3段階に入っても生活様式はウイルス禍以前とは違ったものになる」と述べ、他人との安全な距離確保など社会的に責任ある行動が全ての住民の責務だとした。
 
　家族や友人同士の会食を最多5人に制限していることについて複数の議員が解除の可能性を質問した。ガン氏は「飲食事はマスクを外し、おしゃべりも伴う。このため感染のリスクが高まる」と解除に否定的な見解を示した。
 
　政府は感染症警戒レベルで警戒度を上から2番目のオレンジに指定している。引き下げの可能性を野党議員から問われたのに対しガン氏は、シンガポールがハブ空港の地位を保持するためには国境を開放する必要があるが、世界が安全でないうちはシンガポールの安全も保たれないと強調。警戒を緩めないためオレンジ指定を維持すると表明した。