シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP零細企業の債務繰り延べ・解散手続きを簡単に、時限法を制定へ

政治

2020年10月6日

零細企業の債務繰り延べ・解散手続きを簡単に、時限法を制定へ

 債務返済猶予が切れるに伴い財務状態が厳しい会社の破産が増加する見通しのため、シンガポール政府は債務繰り延べ、解散手続きを容易にするための立法措置を計画しており、月内に法案を上程する。
 
 法案名は「簡素化破産プログラム(SIP)」で破産・再編・解散法の枠組みを利用した。年商が100万Sドル以下の零細企業、同1,000万Sドル以下の小規模企業向け。施行から6カ月間有効な暫定法とされる。
 
 法務省によると、現行法は相当の資産を有する企業に適した法で、資産を失ってしまったような小規模企業には不適だという。
 
 SIPでは経営危機に陥った企業が再建を提案する余地が生じ、生き残りの可能性が高まる。解散を選択する場合は裁判所命令ではなく任意とされるため、高等裁判所への申請が2回でなく1回で済む。
 
 管財人は、SIP方式の解散が不適と判断すれば、裁判所の命令による解散方式の適用を裁判所に請求できる。
 
 SIPの適用を受けられる条件は、◇債務が200万Sドル以下◇従業員が最多30人◇債権者が最多50人◇抵当に入っていない、換金可能な資産が5万Sドル以下――の4つ。

おすすめ・関連記事

シンガポールのビジネス情報サイト AsiaXニュースTOP零細企業の債務繰り延べ・解散手続きを簡単に、時限法を制定へ