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経済

2020年9月18日

建設庁が今年の建設需要予想を下方修正、工事延期が影響

 シンガポール建築物・建設庁(BCA)は今年の建設受注予想を280億~330億Sドル(約2兆1,600万円~約2兆5,500万円)から、180億~230億Sドル(約1兆3,900万円~約1兆7,700万円)に100億Sドル下方修正した。新型コロナウイルスの感染拡大(パンデミック)で建設工事が停止・延期され、需要も減少したためだ。
 
 2カ月にわたりサーキットブレーカーが施行され、経済・社会活動が制限された。また感染拡大防止を理由に外国人建設労働者18万人が待機を命じられ、工事が停止した。
 
 受注予想のうち、民間セクターは70億~90億ドル(昨年実績は145億ドル)、公共セクターは110億~140億Sドル(同190億ドル)の予想だ。チャンギ空港第5ターミナル工事は停止された。
 
 建設業は最もウイルス禍の影響を受けた産業部門の一つで、就労者数も1万3,600人の大幅減だった。
 
 ローレンス・ウォン国家開発相はフェイスブックへの投稿で「建設工事は再開されたが、困難は依然存在する。しかし公共事業が来年計画されているのが明るい材料だ」とした。
 
 公共事業では、公営住宅の建設・改修、ジュロン湖地域開発、医療施設の建設、MRT(地下鉄・高架鉄道)クロス・アイランド線などインフラプロジェクトが実施の予定だ。民間セクターではコンドミニアムの売れ行きが堅調で、不動産デベロッパーは土地取得を積極化する可能性がある。

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